意外と混乱する分度器の使い方
4年生で角度の指導をしています。
分度器を使って,角度をはかったり,角度をかいたりする学習内容があります。
角度をはかるときに,かなりたくさんの児童が間違えることがあります。
それが,60度の角度を120度と書いてしまうことです。
なぜか。
分度器に2つの数字が書いてあり,読み間違えてしまうのです。
大人ですと,60度と120度はパッとみて違いがすぐに分かります。なぜ,間違えるのかと不思議に思うのですが,経験の少ない子供は60度の角度でも120度と書いてしまうのです。
「何で,間違えるの!」
「違うでしょ!」
「だめだねえ!」
と言ってしまうのは簡単です。しかし,それは言いたくありません。
では,どうするか。
分度器を,図に合わせたら0,10,20と数えさせるという方法があります。これで,ずいぶんと間違える児童が減ります。さらに,0,10,20と指でおいて数えさせるという方法があります。ここまでは,私もやっていました。しかし,あと数名これでも間違える子がいます。
サークルでは,次のようなアイデアが出されました。
この方法には,数字を読み間違えないだけでなく,他にも良い点があります。
60度という量感が意識できるという点です。60度はおよそこれぐらいの角度だなというのが,意識できます。
だから,30度は60度の半分だなとか,20度の3倍だなというのが常に意識できます。
60度の目盛りだけピンポイントでデジタル的に分かるよりも,連続でアナログ的に考えるほうが理解が定着します。
私は,個人指導で教えましたが,もう一度確認のために,授業で取り扱おうと思いました。